謳わない言葉

あなたはまるで 散歩にでも 出かけるように
いつも通りの 笑顔のまま 姿を消した

何もかも 置いていく ものだから
消えたあなたに 気がつかなかったわ

あなたはいつも そうだったね 旅した月日
思い出すのは 肩をならべ 戦った日々

真っ先に 突っ走る バカだから
背中追うのが 大変だったのよ

草原の狩人 優しすぎる稀人(まろうど)
風に愛されて 風に愛されて
今はもう、そうね 風になったかしら

なぜかわかった 感じられた あなたのことは

大切なもの 愛した人 故郷(ふるさと)の村
しょうのない 人だから 内緒だった
私ずいぶん 少しは泣いたのよ

ごめんなさいね 守れたのは ひとつだけだわ
あの娘のおかげ 助けられて 生きてこられた

風の声 聴きながら 歩みきた     
全てを注ぎ 導いた宝物

草原の狩人 優しすぎる稀人まろうど
風に愛されて 風に愛されて
今はもう、そうね  風になったかしら

いつかまた会えたら
いつも通りの 笑顔を
懐かしい その笑顔を